教育現場におけるAI導入の現状と展望
昨日、Googleの新しいAI開発に関するYouTube動画が多数公開され、様々なチャンネルで「驚き」の声が上がっていました。どのチャンネルを見ても、革新的なGoogleのAI開発についての驚きの声で溢れていた印象です。
個人的に最も驚いたのは、動画作成AIが動画の状況に合わせて効果音を適切に付与できる機能です。通常、動画制作では映像と音声は別々の作業工程になりますが、これをAIが一括して処理してくれるようになるとのこと。本当に驚きですね。
Googleはこれらの機能をまずアメリカで先行導入するとのことです。おそらく今日明日と、様々なチャンネルで実際の使用感想が続々とアップロードされることでしょう。
AIの進化と教育現場での選択肢
AIの技術は今後もどんどん進化していくでしょう。そうなると個人でも学校でも「どのAIを使ったらいいのだろう?」と迷う時代になっていくと思います。
利用者も様々なタイプに分かれていくことが予想されます。無料サービスを主に使う人、少額の課金ができる人、高額でも課金する人、AI連携で発生する費用にお金を使う人など、様々なレベルの利用者が現れるでしょう。これは明らかに格差を生み出す要素になりますね。
先日、ChatGPTの選択モデルがアップデートされて話題になりました。印象としては自動車で言うところの「マイナーチェンジ」といった感じでしょうか。それでもYouTuberたちは驚きの動画を投稿していましたが、今回のGoogleの発表に比べるとやや控えめな驚きという印象でした。
一方、今回のGoogleの発表に関するYouTube動画は「フルモデルチェンジ」級の超絶驚きの内容が多く、私自身も大変驚きました。YouTubeでは費用についても言及があり、月額3万円以上のサービスもあるとのこと。個人利用にはかなり高額ですよね。
教育現場でのAI導入事例
2025年5月12日、東京都教育委員会は全都立学校256校で独自の生成AIサービス「都立AI」を授業に取り入れました。一方で、GoogleのAI「Gemini」をGoogle Workspaceと連携して使用する学校も増えているようです。
高校生の皆さんにとって、自分の学びや将来に役立つAIを選ぶことはますます重要なテーマになっています。タブレットやスマホでいつでもAIと対話できる時代だからこそ、自分に合ったツールをしっかり見極めたいところですが、家庭環境によって今後使えるAIに経済的な格差が生じてくることは避けられないでしょう。現時点では汎用AIはまだ存在せず、仮に登場したとしても全ての機能を使おうとすれば高額になることが予想されます。
過去の技術革新から学ぶこと
「歴史は繰り返す」という言葉がありますが、私が大学生だった頃、Windows 95の時代には、MacかWindowsか、一太郎かWordかで悩んだ記憶があります。当時のMacは1台50万円ほどしていましたから、一般家庭で購入するのは難しい状況でした。
しばらくしてWindows 98が登場すると、家庭でも手が届く価格になり、私も購入することができました。PCの本体さえ購入してしまえば、当時はソフトウェアをインストールする台数制限がなかったため、知人や友人のつてを頼って様々なソフトを入手し、書籍を購入したり独学で基本的な操作方法を習得したりすることができました。
当時は性能の低いPCで作業すると非常に処理が重く、B4サイズの大きなデータを印刷するのに8時間もかかったりしました。ハードディスク8Gとか、メモリの単位がMBとか今となっては良い思い出です。
教育現場でのAI活用への提案
今の時代はソフトの知的財産を守る観点からソフトを使いまわすことができなくなりました。それはソフトが大量に生まれて私たちの生活の中に浸透していくうちに、問題化されて、新しいセキュリティーが生まれていったからです。ただ私にとっての偶然というか幸運は、そのシステムが生まれる前の世代でPCに慣れ親しむきっかけが多くできたことです。
私の家庭は伝統産業で、そのようなことと無縁でしたから、ソフトを買って欲しくても無理だったし、それが買えるほどの金銭的余裕もありませんでした。それでも、前職では、小規模ながらネットワーク関連の保守をまかされたり、独学で基本的なオフィス系ソフトやIllustratorやPhotoshop、Dreamweaverなど、基本的な操作方法はできるようになりました。先にも話しましたが、私の世代は偶然無料でいろいろなソフトに慣れ親しむことができました。これらの知識があるおかげで、日常の業務の中で起こる様々な問題に対して、「これは無理」「これはできる」といった判断ができるようになりました。いろいろわからないことがあっても、調べて、次に動けるようになったのです。
できることなら、教育現場でAIを活用できるようにするためには、無償で使えるAIをマイナンバーと紐づけて提供するか、あるいはMicrosoft Copilotのようなサービス、メインで使用するタブレットに紐づけて5年くらいは使用できるような環境を導入するのが良いのではないでしょうか。東京都教育委員会の「都立AI」がそのようなサービスで、卒業後も追加料金がなく数年間は使用できるようになれば、興味をもったことに関してそのハードを使って試したりできる。素晴らしいと思います。
また学校でAIを使うならば、大学に行かなくても、卒業した後、地域で通っていた学校以外にも図書館などで無料で使えるような仕組みがあり、日々アップデートされていくAI環境に無料でついていけるようにしてあげて欲しいと思います。

最初に注目されたのはChatGPTでしたが、Google Geminiも非常に強力なAIです。それだけ現場の判断によって導入されるAIも変わりやすいと感じます。Claudeも、この記事を書いている間にアップデートされるなど、本当に忙しい状況です。
AIは数週間から数ヶ月ごとに性能が変化するため、1ヶ月後には状況が大きく変わっている可能性もあります。東京都教育委員会の全都立学校256校で導入された独自の生成AIサービス「都立AI」が今後さらに発展することを願っています。
AIツールの最新動向
AIは突然変化し、進化します。以下は、ChatGPTが提供してくれた最新のAIツール情報です。
ChatGPT vs Google Gemini 使い分けガイド:業務効率化×創造性を両立
AIツール使用率ランキング(Top 10)
- ChatGPT:70%
- Google Gemini:55%
- Claude:35%
- Mapify:20%
- Gamma:15%
- NotebookLM:10%
- Google Bard:8%
- Perplexity:7%
- Jasper:5%
- Microsoft Copilot:4%
※使用率推定値は、2025年4月時点のSimilarWeb「Global AI Tools Ranking」におけるウェブトラフィックシェア、Statistaの利用状況レポート、および国内外教育機関へのアンケート結果をもとに算出した推定値です。数値は各ツールへのWebアクセスやアプリ利用の割合を示しており、たとえばChatGPTの70%は、全AIツール関連トラフィックのうち約7割を占めることを意味します。例年変動するため、あくまで目安としてください。
AIツール比較表
特徴・用途 | Google Gemini | ChatGPT(GPTsカスタマイズ) | Claude | Mapify | Gamma | NotebookLM |
---|---|---|---|---|---|---|
業務効率化 | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ |
クリエイティブ支援 | ○ | ◎ | ◎ | △ | ◎ | ○ |
連携環境 | Workspace | Web/API | Web/API | Webアプリ | Slack連携等 | Web/API |
カスタマイズ性 | △ | ◎ | △ | ◎ | ○ | △ |
対応言語 | 英語・日本語 | 多言語 | 英語・日本語 | 英語・日本語 | 英語・日本語 | 英語・日本語 |
Google Geminiの特徴と活用シーン
主要キーワード:Google Gemini、生成AI、AI業務効率化
- 大量メールやドキュメントの要約:数百件のメールやレポートを自動で要約し重要ポイントを抽出
- スプレッドシートでのAIデータ分析:自動でグラフを生成し、分析結果を可視化
- 会議資料・社内レポート自動作成:迅速に資料をアウトプットし、レビュー時間を短縮
定型作業をAIに任せ、ROI(投資対効果)を最大化することができます。
ChatGPT(GPTsカスタマイズ)の特徴と活用シーン
主要キーワード:GPTs機能、カスタマイズAI、アイデア創出、マルチリンガル対応
- アイデア出し・キャッチコピー作成:商品特徴から多様な切り口のキャッチコピーや企画案を生成
- プログラミング学習支援・コード解説:対話形式でコードの動作を解説し、学習効率を向上
- 多言語コンテンツ作成:日本語・英語・中国語など複数言語での文章作成や翻訳に対応
ニッチな要件や業界固有用語にも高品質対応できるのが強みです。
結論:効率化と創造性を両立するAIツール使い分けと教育現場での展望
キーワード:まとめ、結論、AIツール使い分け
定型業務(要約・データ分析・レポート作成)はGoogle Geminiに任せ、クリエイティブワーク(アイデア創出・教材作成・多言語対応)はChatGPTを活用するなど、目的に応じた使い分けが重要です。両者を適切に活用することで、生成AIの「効率化」と「創造性」を同時に実現できます。
教育現場でのAI活用は始まったばかりですが、これからの学びの形を大きく変えていく可能性を秘めています。生徒たちが等しく最新技術の恩恵を受けられる環境づくりが、今後の教育における重要な課題となるでしょう。
私たちの世代がPCに慣れ親しむきっかけとなった「無料」のサービスのように、次世代を担う子どもたちにもAIを活用する機会を平等に提供することが、デジタル時代の教育格差を解消する鍵になると考えています。東京都教育委員会の取り組みのような公的サービスが全国に広がり、卒業後も継続して利用できるシステムが構築されることを願ってやみません。